女優霊

映画の撮影スタジオに棲む女優の霊が、映画の撮影現場に怪異をもたらしていく。
『本当にあった怖い話』で出会った中田秀夫・高橋洋コンビによる、映画の撮影スタジオを舞台にした長編。中田監督の映画製作に対する愛情、メロウなドラマと高橋脚本による生理的に恐怖を感じさせる仕掛けのバランスが絶妙。音楽もすばらしい。ちなみに中田監督による『ラストシーン』(2002)も映画製作現場を題材にしていて、非ホラー版『女優霊』といった感じの秀作。ホラーじゃないのにちょっと怖いです。

ここで登場する幽霊は、舞台になるスタジオで以前事故死した女優の霊。長い黒髪に白いワンピースを着ていて、お歯黒をつけた口を開け狂ったように笑っている(が、声は聞こえない)。未現像フィルムの中(見返すたびにはっきりしてくる)、ロケバス、人気のない廊下、鏡の中などにぼんやり登場するのだけれど、クライマックスで監督が襲われるシーンだけは、舞台演劇のような照明が当たって力強く描写されている。まるで怪物映画のようで、幽霊好きとしては違和感があるけれど、今回再度見てみて、これは監督(映画の中の役柄)が子供の頃に記憶していたテレビ映画の再現なのではと思いなおした。

監督・原案:中田秀夫
脚本:高橋洋
出演:柳ユーレイ、白島靖代、石橋けい、大杉漣、サブ、菊池隆則、高橋明、根岸季衣、芹沢礼多、日比野玲、小林宏司、李丹、飯島大介、小島なおみ、染谷勝則、吉田祐健

75分/1996年

女優霊 [DVD]

餅屋週報2012(05/21〜05/27)

  • 金環食@荻窪

    05/21
    金環日食の月曜日。予報では天気が怪しかったけど、観測グラスも買ったし一応目覚ましをかけ無理矢理7時過ぎに起床。外を確認したら薄曇りでも日は差していて無事観ることが出来た。しょぼいながらデジカメでも撮影する。
    さすがに睡眠不足なので、二度寝してお昼から再スタート。広報誌のレイアウトをぼちぼち進める。
    平日はセブンミールを色々試していて、今晩はお弁当ではなくおかずの「鶏もも肉の照り焼き」320円。野菜の付け合わせもちゃんとついていてかなり美味しい。
  • 05/22
    一転雨の火曜日。気温も低い。
    お仕事が立て込んできたので、今日はいつもより早めに奥さんの入院先へ。このまま何もなければ来週には退院とのこと。
    戻ってお昼を食べてから作業。音楽本Eのフォーマットにとりかかる。夕食はセブンミールの日替わりお総菜。今日は中華だった。
  • 05/23
    雨上がる水曜日。張り切って洗濯。
    午後4時に市ヶ谷のリットーミュージックへ。今回イラストをお願いすることになったYさんとの初顔合わせ&打ち合わせ。最近はイラストを発注できるお仕事が多くてうれしい。
  • 05/24
    静かな木曜日。広報誌の表紙とアナログ盤リモデルの作業を進める。今日の夕食はセブンミールは頼まず、冷凍庫のストックですませる。
    CSで楽しみに観ていたドラマ「THE KILLING/キリング」(全20回)がいよいよラスト前。犯人はもちろんいろんな謎が未解決のままなんだけど、あと1回ですべて明かされるんだろうか。まさかシーズン2に持ち越しとかないよなあ。
    先日同じチャンネルで観たスウェーデン版「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」同様、北欧の犯罪ものはイギリスとは違う独特な陰鬱さがあってなんだかクセになる。
  • 05/25
    小雨降る金曜日。アナログ盤リモデルの修正レイアウトを送信し、買い物を済ませてから、奥さんの入院先へ。入院時は満室だった6人部屋も今日は4人に減っていてしーんとしていた。まあ騒がしさについては、そこにうるさい人がいるかどうかによるけれど。
  • 05/26
    さわやかに晴れる土曜日。最近寝不足だったので二度寝して帳尻を合わせる。実家から届いた野菜の下処理、掃除、洗濯をしていたら一日終了。
    CSで「メンタリスト」シーズン3がスタートする。2の終わりでレッドジョンの正体を女性霊能者だとほのめかしていたように思っていたけど、3になったらまた謎の設定に戻っていた。
  • 05/27
    完璧な晴れの日曜日。湿度が低くてさわやか。
    3時に原宿に出て、竹下通りの人混みを横目にビブリオテックへ。装丁をした『教養としてのバッハ』関連トークイベントを観覧する。会場は満員でクラシックファンの意外な多さを思い知る。年齢に幅があるのも新鮮。
    終わった後は寄り道をせずにまっすぐ帰宅。昨日出来なかった部屋の掃除をする。

学校の怪談(関西テレビ)

関西テレビ系で1994年1月14日から1994年3月25日まで放送された学園ホラードラマシリーズ。全11回。そのうち6回分が3巻に分けてビデオ化されている。構成は小中千昭で脚本を担当している回もある。
ここで黒沢清がはじめてJホラーにアプローチをしているが、ソフト化されているのは「花子さん」のみで、ほかの2話は残念ながら未見。

●「花子さん」:学校に伝わる花子さん召喚のうわさを仲の良い中学生3人組がなんとか試そうとする。
不自然にはためくカーテン、窓にうつる不気味な木の影、突然倒れる消化器など不穏はシーンはありながら、基本は黒沢清らしいオフビートのコミカルな青春ドラマで、ちょっとジュブナイル的でもある。クライマックスについに登場する花子さんは赤いドレスを無理矢理着たレザーフェイスのような出で立ちでゆっくりと向かってくる。自身が公言しているように、このシリーズでは『ほんとにあった怖い話 第二夜』の影響を強く受けていて、ここでの描写は「夏の体育館」の幽霊が下敷きになっている。最初にひとりだけ召喚を成功させ、しばらく行方不明だったクラスメイトの村井が実は幽霊だったと妄想すると怖い(そんな描写はないけど)。

第3回「花子さん」(1994年1月28日放送)
監督:黒沢清
脚本:黒沢清
出演:本田智一、車和也、寺田卓司、石原誠、南条好輝、佐藤雅夫、築山周典、高宮武郎、樹美穂、東川和生、大和綾子、大駅俊介

第4回「音楽室の少女」(1994年2月4日放送)※未ソフト化
監督:黒沢清
脚本:相良敦子
出演:福田賢二、藤田香織、白川明彦、金井信一郎、大元崇生、山中康弘、山本弘、表淳夫、相沢伸江、山内勉、金森有美、中萩しおり

第11回「あの子はだあれ?」(1994年3月25日放送)※未ソフト化
監督:黒沢清
脚本:黒沢清
出演:馬渕英俚可、上園小雪、上村厚文、新海百合子、小牟田玲央奈、三品守、加来朋子、木村佳代、吉井基師、池田俊介、本田和之、小谷豪純、乾圭吾、行政浩司、森あつこ、金端三千代、逢坂幸広、佐々木かおり

各25分/TVシリーズ/オムニバス/1994年

学校の怪談 第1巻 [VHS]

餅屋週報2012(05/14〜05/20)

  • 05/14
    五月晴れの月曜日。今朝奥さんが検診を受けに行ったところ、早産の恐れありということで2週間ぶりの出戻り入院が決まってしまった。先月入院が決まったときは慌ててしまったけれど、今回は二度目なのでけっこう冷静。
    ここ1、2ヶ月続いている眼の不調(眼の疲れ、偏頭痛)が気になり、3年ぶりに眼科で検診を受ける。白内障だったらどうしようと心配していたけれど、結果は異常なしでひと安心。明日は視力の検査を受けるんだけれど、突然近眼が進むとは考えにくいし、もしかしたら老眼の始まりで眼鏡が合わなくなっているのかもしれないなあ。
  • 05/15
    雨の火曜日。低気圧のせいかつむじの辺りに偏頭痛。
    夕方ふたたび眼科へ。昨日の眼球検査に続き、今日は視力を検査したところ結果は3年前と変わらず。老眼でも、近視が進んだわけでもなく、眼が疲れるのは単にストレスや肩こりによるものだったみたい。拍子抜けだったけれど、何事もなくて良かった。ついでに緑内障の検査もしたけれど、こちらも異常なし。
  • 05/16
    夏のような水曜日。気温が高くても空気が乾燥しているので日影はさわやか。
    今日からふたたび奥さんが入院ということで、お昼に付き添って西新宿へ。入院手続きと面会時間とのブランクが1時間半ほどがあったので、地下を通ってブックファースト新宿店まで往復。Amazonでは軒並み品切れの金環食グラス付の本を購入する。
    3時に戻って担当の先生から説明を受ける。前回と違い、手術に関する説明と同意書があったので何だかシリアス。まあ万が一のときのためなんだろうけど。
    また独り飯になったので、今日の夕食は一度試したかったセブンミールの日替わり弁当500円。どんなもんかと思っていたけれど、けっこうちゃんとしてた。塩分もひかえめ。高齢化でこういうサービスがますます増えていくんだろうなあ。
  • 05/17
    引き続き夏日の木曜日。昨日よりは湿気あり。
    年に3度のレギュラー仕事が入り、レイアウトを進める。前回はむりやりInDesign CS4で作業してPDF入稿したけれど、やっぱりCS3以下でとのお達しがあり、CS3は持っていないのでCS2で作業。
    InDesignといえば、現在のCreative Suite縛りを脱し、今はまだ流通しているCS5.5(CS6無償アップデート付)を新規購入しようかと悩み中。これがあればCS4からCS6までは対応できてCS8が出る(だろう)4年後まではなんとかなりそうだし。
  • 05/18
    大荒れの金曜日。昨晩は蒸していたけれど、お昼頃に雷雨でそのあとは気温が下がる。久しぶりに震度3の地震もあり。
    海外通販していたものがまとめて到着。ひとつはAmazon.co.ukから中田秀夫「カオス」のPAL版DVD(送料含め1262円)。「カオス」自体は日本でふつうにレンタルも出来るけど、目当ては日本ではDVD化されていない特典映像の「呪死霊」。もうひとつはデザイン雑誌のバックナンバー「IdN v18n5 Logographic Issue」を香港の版元から(送料含め1957円)。前回より10日ほど到着が遅かったのはGWと関係あるのかな。
  • 05/19
    快晴の土曜日。昨晩は気圧のせいか気が高ぶって眠れず。朝8時過ぎにやっと入眠、お昼に起きる。
    夕方、着替えなどを持って入院している奥さんの面会に。土曜日でお見舞い客が多くずいぶんにぎやか。
    帰りはヨドバシまで歩きInDesign CS5.5がまだ店頭にあることを確認する。うーんどうしよっかなあ。
  • 05/20
    晴れのち曇りの日曜日。昨晩はアタラックスPの力を借りて、ちゃんと眠れた。
    洗濯、掃除をすませ,雨の心配がなさそうなのでひさびさに自転車で吉祥寺へ。模様替えしていたユニオンを流し、ヨドバシでフォントワークスLETSの更新手続きをする。

餅屋週報2012(05/07〜05/13)

  • 05/07
    GW明けの月曜日。スッキリ晴れる。
    昨日に続き、義母の告別式に参列。スタートはお昼頃だけど、移動が通勤時間にぶつかるので、自分にしてはすごい早起きして早めに出たら、道も電車も全然空いていて定刻よりかなり前に着いてしまった。まあ遅れるよりは全然マシだけれど。
    式の後は自分の両親と昼食をとってから帰宅。GW中に貯金しておいたお仕事を整理して送信する。今日は寝不足で作業にならないので、貯金しておいてつくづく良かった。
  • 05/08
    晴れて気温が上がる火曜日。昨日の睡眠不足が解消されて元気になる。
    午後3時にいつものブルックマークスで、編集Mさんと新しいお仕事の打ち合わせ。久しぶりのコミックス、しかもホラーものなのでとても楽しみ。
  • 05/09
    曇りがちの水曜日。気圧が下がり予報通り夜に雷雨。
    大昔(今確認したら2001年)デザインしたCDがアナログ盤リイシューされることになり、バックアップデータを掘り起こしてリモデル作業を進める。書籍ではない音楽関係のお仕事はかなり久しぶり。
    シンコーミュージックから見本誌らしき封書が届き、シンコーミュージックのお仕事したことないのに(売り込みはあるけど)なんだろう? と開けてみたら中身は長谷川町蔵さんの『聴くシネマ×観るロック』で、どうやら先日たまたま応募したメルマガの懸賞に当選したらしい。くじ運は弱い方だけど、応募してみれば当たることもあるんだなあ。
  • 05/10
    さわやかな晴れの木曜日。と思ったらまたしても雷雨。雨の後は気温がぐっと下がる。
    雨が上がってから、水道橋へ。おととい打ち合わせをしたコミックスの作者であるUさん上京のタイミングに合わせ、出版社にてカバーの打ち合わせ。京都のお土産をいただく。
  • 05/11
    洗濯日和の金曜日。さわやかで肌寒く感じるほど。今日は雷雨なし。
    アナログ盤リモデルの作業をすすめ、楽器雑誌レイアウトの文字修正&入稿をする。今日は15回目の結婚記念日ということで、ルミネの日影茶屋でケーキを買う。
  • 05/12
    引き続きさわやか土曜日。洗濯、掃除、夕食の準備…と家事に明け暮れる。
  • 05/13
    初夏らしい晴れの日曜日。先週少し蒸し暑かったときに勢いで予約したいつもの美容院でカット。これぐらいの気候だったらまだ切らなくても良さそうだけど、またいつ暑くなるか分からないので。
    週に一度のお楽しみの「glee」@Eテレ。第6回。以前書いたとおりシーズン2を先に見てしまったので、コメディのテンポもカバー曲のアレンジも物足りない感じだったけれど、段々切れが良くなってきた。まあしかし今回の合法ドラッグネタとか、ぱっと見は明るい学園コメディなのでこんな過激でも良いのかと思ってしまう。シーズン2でも歯の麻酔でトリップする回があったしなあ。